VRChatサービス終了は本当? 心配な噂の真相と、私たちの未来を徹底解説


 

「VRChat、もしかしてサービス終了しちゃうの…?」
「最近、オワコンなんて言葉も目にするけど、大丈夫なのかな…」



そんな噂を目にして、心がザワついていませんか? あなたの大切な居場所であるVRChatだからこそ、心配になるのは当然のことです。


この記事では「サービス終了」という不安な噂がなぜ広まってしまったのか、その背景を丁寧に紐解きながら、客観的なデータに基づいてVRChatの「今」と「未来」を一緒に見つめていきます。


不安な噂に振り回されるのではなく、正しい情報で未来を見つめるためのお手伝いができれば幸いです。


この記事のポイント
  • なぜ、サービス終了なんて噂が広まったの?
  • データが語る、VRChatの本当の活気と将来性
  • 他のVRSNSと比べた、VRChatだけが持つ強み
  • いちユーザーとして、私たちにできる応援の方法



そもそもなぜ「サービス終了」なんて噂が広まったの?

VRChat サービス終了


きっかけは、全従業員の30%レイオフという衝撃的なニュース


VRChatのサービス終了説が急に広まる直接的なきっかけとなったのは、2024年6月、VRChat社が全従業員の約30%をレイオフ(一時解雇)すると発表したことでした。



たくさんの社員さんが会社を離れるというニュースは多くのユーザーに衝撃を与え「いよいよ経営が危ないのでは…」「サービス終了へのカウントダウンが始まった?」といった憶測を呼びました。


しかし、この決断は必ずしも「もうダメだ」という白旗ではありません。VRChat社のCEOが公開した社内メールを読むと、これは「これからもこの世界で走り続けるために、一度体制を整えよう」という、未来への決意表明だったことが分かります。



レイオフの背景にあった、成長のための4つの課題


CEOは、会社が抱えていた4つの課題を解決し、今後5年間の計画を達成するために、組織を見直す必要があったと説明しています。


  • 管理職の不足
    会社の急成長に、チームをまとめるリーダーの数が追いついていなかった。
  • 一般職の過剰雇用
    事業の規模に対して、少し従業員の数が多すぎる状態だった。
  • 収益性の改善
    「この会社は未来がある!」と信じてくれる投資家さんからのお金だけに頼らず、自分たちの力でしっかりと稼げる仕組みを確立する必要があった。
  • 求められる専門知識の変化
    これからのVRChatに必要な、新しいスキルを持った人材が求められていた。


つまり、今回のレイオフはサービス終了への一歩というより、贅肉をそぎ落として、もっと軽やかに、力強く走れる体になるためのトレーニングのようなもの。経営を健全化し、将来の成長を見据えた苦渋の決断だったのです。


アメリカの企業では、未来のために事業の方向性を変えたり、経営を効率化したりするために、こうした人員整理を行うことは決して珍しいことではありません。



VRChat社のお財布事情が見えにくいことへの不安


レイオフのニュースに加え、VRChat社の財務状況が外から見えにくいことも、ユーザーの不安を大きくしている一因です。


VRChat社は株式を公開していない非上場企業のため、詳しい収益などの情報が公開されていません。


多くの専門家は、同社が主にベンチャーキャピタル、つまり「この会社の未来に投資したい!」という投資家たちからのお金で運営資金をまかなってきたと見ています。


これは成長を目指す若い会社では一般的なスタイルですが、継続的な投資が不可欠で、景気の波に経営が左右されやすいという側面もあります。


この「お財布の中身がよく分からない」という状況が「もしかして、運営資金が尽きかけているのでは…?」という憶測に拍車をかけてしまっているのです。


情報がブラックボックス化しているからこそ、根拠のない「~らしいよ」という噂話が、まるで本当のことのように広がりやすい土壌が生まれてしまっていると言えるでしょう。



「もうオワコン」って声も聞くけど、本当にそうなの?


一部では「メタバースはもうオワコンだ(終わったコンテンツだ)」なんて、少し寂しい声も聞こえてきます。この評価は、果たして本当なのでしょうか。


確かに、VRやメタバースという言葉が世間を賑わせた、あの一時期の熱狂的なお祭り騒ぎは落ち着いたかもしれません。以前ほどの勢いは感じられない、と感じる方もいるでしょう。


でも、それはプラットフォームの魅力が失われたということなのでしょうか? むしろ、一過性のお祭りが終わり、本当にこの場所を愛する人たちが集う、温かい「いつもの場所」になった証拠と捉えることもできるのではないでしょうか。


そしてデータは、VRChatが決して終わったコンテンツではないことを、静かに、でも力強く物語っています。次の項目で、具体的な数字を一緒に見ていきましょう。



ユーザー数の推移が語る、VRChatの「今」


噂や印象ではなく、客観的なデータ、つまり「数字」という“事実”を見てみましょう。


PCゲームの巨大プラットフォーム「Steam」の利用状況を公開しているSteam Chartsのデータを見ると、VRChatのユーザー数は、右肩上がりで増えていることがはっきりと分かります。


VRChat-Steam Charts
引用元:Steam



データを見ると、プレイヤー数には季節による波があることがわかります。例えば、大型連休や年末年始にたくさんの人がログインして賑やかになり、その後、少し落ち着く…というサイクルです。


これは多くのオンラインゲームで見られる、ごく自然な動き。大型連休にみんなが実家に帰ってきたり、お正月は賑やかになったりする、あの感覚と似ていますね。


ここで一番大切なのは、長期的に見たときに、このVRChatという「家」の住人が、大きく減ってはいないという事実です。一部の人が離れたとしても、常に新しい人がこの世界の扉を叩き、活気あるコミュニティが確かに維持されています。


この安定したユーザー基盤こそ、VRChatがプラットフォームとして、今もなお強力な魅力を持っていることの何よりの証拠です。




Steamという「世界最大のデパート」に支えられる強み


VRChatが持つ大きな強みの一つ。それは、世界最大のPCゲームプラットフォームであるSteamを通じてサービスを提供している点です。


これはまるで、世界最大のデパートの一等地に、VRChatというお店を構えているようなもの。特別な宣伝をしなくても、常に世界中のお客さんの目に触れる機会があるのです。


日本の他のVRSNSプラットフォームが、主に国内のお客様を相手にしている素敵な「専門店」だとすれば、VRChatは世界中に支店を持つ巨大な「デパート」のような存在。ユーザーの規模や文化の多様性において、圧倒的な優位性を持っています。


このグローバルな土台がある限り、VRChatという船が簡単には沈まない、大きな理由の一つになっているのです。プラットフォームの将来性を考える上で、これは非常に心強い事実と言えるでしょう。

VRChatの未来予想図:私たちの居場所は、どうなっていくの?

VRChat サービス終了


VRChatを取りまく世界の今とこれから


VRChatの未来を考える上で、まずはVRChatが根を下ろす「VRSNS」という市場全体がどうなっているのか、少しだけ見てみましょう。


様々な調査によると、VR/ARの世界は2025年以降もまだまだ成長していくと予測されています。これは、これからもっとたくさんの人が、この素晴らしい仮想空間の魅力に気づいていく、ということ。ワクワクしますね。


オンラインでのコミュニケーションが当たり前になった今、仮想空間での交流やイベントは、もはや一部の技術好きな人たちだけのものではなくなりました。


ただ、市場が成長するということは、それだけ競争が激しくなることも意味します。


VRChat以外にも、clusterやVirtualCast、Rec Roomなど、たくさんのライバルたちがお互いに切磋琢磨している、まるで青春ドラマのような熱い時代です。


これからは、それぞれのプラットフォームが、いかに自分だけの魅力を輝かせ、安定した運営の仕組みを築けるかが、未来への切符を掴むための鍵となるでしょう。



日本の素敵な仲間たちと比べてみよう


VRChatの立ち位置をよりはっきりとさせるために、日本で生まれた主要なVRSNSである「cluster」「VirtualCast」と、少しだけ比べてみましょう。


プラットフォーム ターゲット市場 グローバル対応 主な収益源 特徴
VRChat グローバル 高い VRChat Plus, クリエイターエコノミー ユーザーによるコンテンツ制作の自由度が非常に高い
cluster 主に日本 強化中 法人向けイベント開催, 有料チケット スマートフォンからも手軽に参加できる
VirtualCast 主に日本 限定的 法人向けソリューション, デジタルアイテム販売 配信機能との連携が強く、VTuberに人気


こうして見ると、clusterやVirtualCastは主に日本市場を舞台に、企業向けのイベントなどで力を発揮しているのが特徴です。


一方、VRChatはユーザー自身がコンテンツを生み出す文化が深く根付いており、世界中の人が集まるグローバルなコミュニティが最大の強みです。


彼らは、それぞれに得意なことが違う、個性豊かなクラスメイトのようなもの。日本のプラットフォームも海外進出を目指していますが、VRChatが長年かけて築き上げてきた世界中の人々との繋がりは、一朝一夕には真似できません。


世界という広い舞台で、VRChatは少しだけ先輩として道を切り拓いている、という状況です。



VRChatだけが持つ、グローバルという名の宝物


そう、VRChatの最大の強みは、その世界中に広がるユーザーとコミュニティにあります。


世界中の人々が同じ場所に集い、言葉や文化の壁を越えて笑い合える。この体験は、他のプラットフォームでは味わえない、VRChatだけの大きな魅力です。


このグローバルなコミュニティは、毎日が文化祭の前夜のような、ワクワクする創造性を生み出す源泉。


世界中の誰かが作った「面白い!」が、次の誰かの「楽しい!」に繋がっていく、終わらない創造の連鎖こそが、VRChatを唯一無二の存在にしているのです。


そして、世界中に仲間がいるということは、それだけ多様な形で応援してもらえる可能性があるということ。


特定の国の景気に左右されず、世界中から支援が集まる可能性を秘めている点は、この先の長い旅路を歩む上で、とても心強い追い風になります。



VRChatへのありがとうを形にする方法「VRChat Plus」


VRChatが安定した運営を続けるには、投資家からのお金だけに頼らない、自分自身の力で立つための収益モデルが不可欠です。


その中心を担っているのが、月額または年額で利用できるサブスクリプションサービス「VRChat Plus」です。


VRChat Plusに加入すると、アバターのお気に入り枠が増えたり、特別なネームプレートが使えたりします。


これらの特典は、ゲームを有利にするためのものではありません。そうではなく、この世界をより深く、もっと自分らしく楽しむための「こだわりのスパイス」のようなもの。


そして何より、あなたが支払う一杯のコーヒー代ほどの料金が、この世界のサーバーを動かし、未来を創る開発者さんたちのお給料になる。


そう考えると、なんだか温かい気持ちになりませんか? このプラットフォームの存続を願うあなたにとって、VRChat Plusへの加入は、最も直接的で効果的な応援方法の一つです。



VRChatの未来は、あなたと創る。


VRChatの未来は、運営会社の努力だけで決まるものではありません。お金だけが、応援じゃないんです。この世界を愛する、ユーザー一人ひとりの行動こそが、プラットフォームの未来を力強く形作っていきます。


あなたが作った一つのワールドが、誰かにとって一生忘れられない思い出の場所になるかもしれません。あなたが企画した小さなイベントが、誰かにとって新しい友人との出会いのきっかけになるかもしれません。


新しい仲間を温かく迎え入れたり「楽しい」をみんなで共有したりすること。それこそが、この世界を「ただのゲーム」ではなく「かけがえのない居場所」に変える魔法です。


結局のところ、多くのユーザーがここにログインし、この世界を楽しんでくれること自体が、VRChatにとって最大の資産なのですから。



【結論】私たちの居場所は、なくならない。


さて、長い旅もいよいよ終わりです。ここまで一緒に見てきたことを胸に、改めて結論を出しましょう。


現時点で、VRChatが近い将来サービスを終了する可能性は極めて低いと考えられます。



まとめ
  • 2024年のレイオフは、未来へ進むための苦渋の決断でした。
  • ユーザー数は右肩上がりに増えており「オワコン」という声は今のVRChatの姿とは少し違うようです。
  • VRSNS市場はこれからも成長が見込まれ、その中でVRChatは世界的な強みを持っています。
  • VRChat Plusという直接的な応援の仕組みがあり、熱心なコミュニティが支えています。



もちろん、これからもVRChatが乗り越えるべき壁はたくさんあるでしょう。でも、その未来を一番力強く支えるのは、運営会社の頑張りだけでなく、この世界を愛するあなた自身の「楽しい」という気持ちです。


だから、もう「サービス終了かも…」なんて噂に心を痛める必要はありません。


さあ、安心して、今日もあなただけの物語を、VRChatで紡いでいきましょう。