「メタバースはオワコン 誰もやってない」は本当?検索数とユーザー数から検証してみた

 

うたの

うたの

 

こんにちは、うたのです(* ᴗ ᴗ) メタバースの世界にどっぷりとつかっています。

 

 

メタバースに興味あるけど「メタバースはオワコン」「メタバースなんて誰もやってない」なんて声もよく聞く。実際のところどうなのか? 具体的に教えてほしい

 

 

この記事の結論
  • メタバースに明確な定義はなく人によっても言ってることはバラバラなので「メタバースはオワコン」「メタバースは誰もやってない」と一言で片づけるのはかなり乱暴
  • メタバースと呼ばれるサービスは多種多様で、数億人のユーザー数を誇るメタバースサービスや右肩上がりに増えているサービスもあるので‘「オワコン」「誰もやってない」は誤り
  • ただし「メタバース」の検索数は右肩下がりで激減してるので言葉自体の注目度は落ちているのは事実

 

 

FacebookがMetaへと社名を変更したことでバズワードとなったメタバース

 

最近はメディアでも取り上げられる機会が多くなり、メタバースという言葉の認知度はかなり高まっていると思います。

 

しかし一方で

 

 

「メタバースなんて誰もやってないしオワコンでしょ?」

 

という否定的な意見も多くあるのも事実です。実際「メタバース」で検索すると、こういったネガティブワードが数多く出てきます。

 

メタバースで検索すると上位はネガティブワードで占められている
メタバース検索結果

 

 

果たして「メタバースはオワコン」「メタバースなんて誰もやってない」説は真実なのかどうか、メタバースの検索数やメタバースサービスのユーザー数を調査して、徹底的に深堀していきたいと思います。

 


メタバースに明確な定義はないのでひとくくりにオワコンとは断定できない

 

そもそもメタバースとは何なのでしょうか?

 

結論から言うとメタバースには明確な定義がないので人によって言ってることがバラバラです。

 

 

ざっくりというとメタバースとはインターネット上に構築された仮想空間です。

 

アバターと呼ばれる分身を用いて仮想空間にダイブして、ゲームをしたりコミュニケーションをとったり土地やアイテムの売買でお金を稼ぐこともできるのが一般的にメタバースと解釈されています。

 

メタバースと呼ばれるサービスは多種多様にありますが、フォートナイトやどうぶつの森をメタバース扱いする人もいれば、VRゴーグルを用いないメタバースサービスはメタバースと認めないという人もいれば、完全なメタバースはまだ存在しないという人までいて様々です。

 

 

「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」の著者である佐藤航陽氏は、メタバースサービスを以下の3種類に分けて解釈しています。

 

  1. 3DCG系 3次元空間を舞台としたメタバース。ゲーム要素が強い。Fortnite(フォートナイト)やRoblox(ロブロックス)など
  2. VRSNS系 VRデバイスを用いて体験するメタバース。SNS的な要素が強い。VRChatやClusterなど
  3. NFT系 NFTを活用して仮想空間の土地やアイテムを売買できるメタバース。投資の要素が強い。The Sandbox(ザ・サンドボックス)やDecentraland(ディセントラランド)など

 

佐藤航陽氏と堀江貴文氏の対談動画。メタバースに対する理解が非常に深まります。

 

 

この3種類は特徴が全く異なり、遊んでいるユーザーの属性や目的も大きく異なります。

 

ですので、これらをひとくくりにして「メタバースはオワコン」「メタバースなんて誰もやってない」と判断するのは非常に乱暴です。

 

今回はこれらの分類を参考にして、それぞれのメタバースサービスのユーザー数や注目度から「メタバースはオワコン」「メタバースなんて誰もやってない」説は真実であるのかを追求していきます。

メタバースの検索数は激減でオワコンと言われる理由の一つ

 

メタバースの定義については人によって様々な解釈があることを解説してきましたが、では「メタバース」という言葉自体の注目度はどうなのでしょうか? Googleトレンドで検索数を調べてみました。

 

 

Googleトレンドとは、ある単語がGoogleでどれだけ検索されているのかをグラフで見ることができるツールです。

 

日本と世界の両方で過去3年間(2021/01/01~2023/12/26)の「メタバース」の検索推移を調べてみて

 

  • 検索回数が右肩上がり=注目度が上がっている(オワコンではない)
  • 検索回数が右肩下がり=注目度が下がっている(オワコン)

 

と判断することができます。

 

 

日本における「メタバース」の検索推移
メタバース検索推移

 

 

世界における「Metaverse」の検索推移
Metaverse検索推移

 

 

日本と世界どちらも2021年10月に急激に伸びていることが分かります。FacebookがMetaへと社名を変更すると発表したのがちょうどこの時期です。

 

2022年1月にピークを迎えましたがその後は乱高下を繰り返しながら右肩下がりに落ちていってるのがわかります。

 

2023年10月に一時的に伸びていますが、これはMetaQuest3が発売された影響でしょう。

 

うたの

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検索推移だけを見ると右肩下がりで伸びる気配がないので「メタバースはオワコン」と言われる理由の一つとなっています

3種類のメタバースサービスのユーザー数・検索数から「オワコン」「誰もやってない」説を検証

 

では実際のメタバースサービスの注目度やユーザー数はどれぐらいなのでしょうか。

 

  1. 3DCG系 Fortnite・Roblox・どうぶつの森など
  2. VRSNS系 VRChat・Cluster・バーチャルキャスト・Resoniteなど
  3. NFT系 The Sandbox・Decentralandなど

 

の3つのメタバースサービスの注目度とユーザー数を調査して、メタバースオワコン説を検証していきます。

 

 

3DCG系:桁違いのユーザー数 「オワコン」「誰もやってない」は完全に誤り

 

3DCG系のメタバースサービスの代表と言えばFortnite(フォートナイト)です

 

Fortnite(フォートナイト)を販売しているEpic Gamesは、State of Unreal GDC 2023にてFortnite(フォートナイト)の月間アクティブユーザー数は約6800万人。全体のユーザー数は約5億人であることを公開しました。

 

2017年にリリースされてから6年も経っているのに驚愕のユーザー数。まさに世界最大級のメタバースプラットフォームと言えるでしょう。

 

うたの

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3DCG系のメタバースサービスはオワコンどころか、完全に世の中に浸透していると言えますね

 

 

VRSNS系:右肩上がりに上昇中 「オワコン」「誰もやってない」とは言い難い

 

VRSNS系を代表するサービスと言えばVRChatです。

 

まずは「VRChat」の検索数をGoogleトレンドで調べてみました。

 

 

日本における「VRChat」の検索推移(2017/01/01~2023/12/26)
VRChat検索推移

 

 

世界における「VRChat」の検索推移(2017/01/01~2023/12/26)
VRChat検索推移

 

 

VRChatのアーリーアクセス版がスタートしたのが2017年2月1日ですが、検索数は同年11月ごろに急上昇。

 

その後は急速に低下してしばらくは横ばいでしたがFacebookがMetaへの社名変更を発表した2021年10月に再度急上昇。その後は安定して検索されていることがわかります。

 

特に日本での伸びが大きく、メタバースがバズワードとなった2021年10月を大きく超えています。

 

うたの

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「メタバース」の検索数は右肩下がりでしたが「VRChat」は安定して高水準をキープしているので「メタバース誰もやってない」というのは間違っていると言えます。

 

 

次にVRChatのユーザー数を調べてみました。

 

Steamが公表しているデータを見ると瞬間最大同時アクセス数は右肩上がりに増えています。

 

 

Steamが公表しているVRChatの瞬間最大同時アクセス数。2023年元旦には46509人で史上最高値を更新。サービス開始以来、右肩上がりに伸びているのがわかる
VRChat瞬間最大同時アクセス数
引用元:VRChat - Steam Charts

 

 

このデータはSteam版のVRChatのユーザー数しか含まれてないので、Quest版を含めると2023年元旦に92,319人で史上最高値を更新しています。

 

 

 

では、瞬間のユーザー数ではなく全体のユーザー数はどれぐらいいるのでしょうか?

 

VRChatは月間アクティブユーザー数を発表していないため正確な数字は不明ですが、瞬間最大同時アクセス数から推測すると「少なく見積もっても数百万人、多くて一千万人程度」と言われています。

 

 

うたの

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3DCG系と比べるとかなり少ないですが、右肩上がりに伸びているので「オワコン」「誰もやってない」とは言えなさそうです。

 

 

NFT系:ユーザー数激減「オワコン」「誰もやってない」と言われても仕方ない

 

最後にNFT系についてユーザー数と注目度を調べてみました。

 

NFT系の代表的なサービスと言えば「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」と「Decentraland(ディセントラランド)」です。

 

両サービスの月間アクティブユーザー数は以下の通りです。

 

 

The Sandbox(ザ・サンドボックス):20万人以上
引用元:The Metaverse in Asia Strategies for Accelerating Economic Impact

 

 

Decentraland(ディセントラランド):56,697人

 

 

3DCG系やVRSNS系と比べるとかなり寂しい数字です。

 

検索数で比べても一目瞭然。VRChatは高水準をキープしていますが、NFT系はメタバースがバズワードとなった2021年に一時的に上昇しただけで、その後は激減しています。

 

VRChat The Sandbox Decentraland検索数

 

 

うたの

うたの

 

NFT系のメタバースサービスは「オワコン」「誰もやってもない」と言われても仕方ないでしょう

「メタバースはオワコン 誰もやってない」は本当?検索数とユーザー数から検証してみた:まとめ

まとめ
  • メタバースに明確な定義はないので「メタバースはオワコン」「メタバースは誰もやってない」と一言で片づけるのはかなり乱暴
  • 検索推移だけを見ると右肩下がりで伸びる気配がないのでオワコンと言われる理由の一つ
  • メタバースと呼ばれるサービスは多種多様で大きく分けると「3DCG系」「VRSNS系」「NFT系」の3つに分類される
  • 3DCG系は数億人を超える圧倒的なユーザー数で「オワコン」「誰もやってない」は完全に誤り
  • VRSNS系はユーザー数は右肩上がりに増えており「オワコン」「誰もやってない」とは言い難い
  • NFT系はユーザー数激減で「オワコン」「誰もやってない」と言われても仕方ない

 

以上、3種類のメタバースサービスのユーザー数や注目度から総合的に判断すると「メタバースはオワコン」「メタバースなんて誰もやってない」説は誤りであると言えるでしょう。

 

メタバースは明確な定義がないゆえに誤解や勘違いが生まれやすいのも事実です。

 

特にVRSNS系のメタバースとNFT系のメタバースは全くの別物なので、この2つを混同することがメタバースの理解を妨げている一番大きな理由だと思います。

 

メタバースは新しい技術でありその歴史はまだ浅いです。今後新しいサービスがリリースされることで、その種類も増える可能性もありますし、どのように発展するかも誰にも分かりません。

 

メタバースの定義が決まるのはまだしばらく先になるでしょう。