メタバースに興味あるけど「メタバースなんてオワコンだ、流行らない」なんて声もよく聞く。実際のところどうなのか? 将来性はあるのか? 具体的に教えてほしい
このような疑問にお答えします。
2022年のバズワード「メタバース」
最近はメディアでも取り上げられる機会が多くなり、以前にもまして注目を集めるようになったかと思います。
1日の大半をメタバース内で生活している人がバラエティ番組で取り上げられたのをご覧になった方もいるのではないでしょうか。
しかし一方で
「メタバースなんてオワコン」
「メタバースなんて流行らない」
「メタバース? なんか怪しい」
という否定的な意見も多くあるのも事実です。
そこでこの記事では、メタバースはオワコンと思われる理由と、メタバースはオワコンではなく将来性があると思われる理由について解説していきます。
記事の最後にはメタバース時代に備えてやっておきたいことも解説しています。
なぜ「メタバースはオワコン」「メタバースは流行らない」などと言う声があるのでしょうか?
その理由について考えてみました。
まず、メタバースについてよく理解せずに「メタバース? そんなの流行るわけない」みたいに騒いでいる人もいるでしょう。
すでにメタバースを利用したプラットフォームはいくつもあり、メタバースを利用したライブやセミナー、旅行なども行われています。
VRChatで年2回行われている世界最大のバーチャルマーケットは年々来場者が増えており、多数の企業も参入しています。小規模ながらもメタバース内で経済活動も行われています。
世界最大のバーチャルイベント「バーチャルマーケット」 2022年夏は来場者が100万人を突破。大阪とニューヨークを再現したワールドも出現しました
Wikipediaより Live radio hour in Second Life with Draxtor Despres and Jo Yardley 著作者「HyacintheLuynes」 CC BY-SA 3.0
セカンドライフは2003年にサービスを開始した「メタバースの元祖」とも呼ばれるプラットフォームです。
メタバース内の土地やアイテムを売買してゲーム内通貨を稼いで、それを実際のお金に換金することで収益を得るという画期的な仕組みが大きな注目を集めました。
実際に大きく稼ぐ人も多数現れて、世界中で大流行。大手企業も参入しマスコミにも取り上げられたことから社会現象にもなりました。
しかし、当時は通信速度も遅く、快適に遊べる環境を整えることが難しかったためユーザー数は伸び悩み、ブームは一過性のものに終ってしまいました。
「メタバースは流行らない、オワコンだ」という人の多くが、このセカンドライフの失敗を例にあげているようです。
メタバースという言葉が世に広く知られるきっかけとなった旧FacebookのMetaへの社名変更。
メタバース事業に本格的に参入したものの事業は伸び悩み株価は大幅下落。先日、11,000人の人員を削減すると発表しました。
このことから「メタバースはオワコン、流行らない」と思っている人が多いようです。
人は「世の中に新しく生まれた物や未知の物」に対して否定的な感情を持ちがちです。
例えば、今では当たり前のように使われているスマホだって、登場した頃は「こんなの流行らない」「ガラケーで十分」なんて声も多くありました。
歴史をさかのぼれば、インターネット・テレビ・映画・新聞・小説も登場した頃は批判されていました。
新しい物には否定的な人が多いのは世の常です。特に日本人はその傾向が強いように思えます。
現状リッチなメタバースを体験するには、高価なゲーミングPCやVRゴーグルが必要です。
ちなみに私は
・PC 約18万円
・VRゴーグル 5万円
の初期費用がかかりました
VRゴーグルも決して使い勝手が良いものではなく、長時間使用していると疲れますし、VR酔いの問題もあります。
スマホからでもアクセスできるメタバースプラットフォーム(Clusterなど)もありますが、没入性という点ではVRに遠く及びません。
こうした敷居の高さから「メタバースは広く普及はしない」と思っている人も多いようです。
2022年後半ぐらいからChatGPTに代表される生成系AIが数多く登場し、瞬く間に世界中で利用されるようになりました。
世間の関心がメタバースからAIへと移り変わっていることも、メタバースがオワコンと言われる理由の一つです。
メタバースがオワコンと言われる理由を解説してきました。ではメタバースはかつてのセカンドライフのように一過性のブームに終わってしまうのでしょうか?
結論から言えばオワコンではないと私は思っています。
セカンドライフの流行時とは明らかに違う風が吹ていると多くの方が感じてるかと思います。
メタバースがオワコンと言われる理由の一つにセカンドライフの失敗がありました。
セカンドライフが流行した当時はPCの性能や通信速度の問題もあり、ハイスペックなPCを持ってる人しか快適にプレイすることができませんでした。
しかし近年はPCの性能も通信速度は飛躍的に進歩。スマホからでもアクセスできるメタバースプラットフォームも登場しています。
Cluster(クラスター)というメタバースプラットフォームは、PCやVR機器だけでなく、スマホでも利用できます。スマホでアバターやワールドを制作して遊ぶこともできます。
スマホでも遊べる「Cluster」手軽さが売りでユーザー数を増やしている
VRと比べると没入性という点で劣りますが、とりあえずメタバースがどんなものなのかを十二分に体験することができます。
セカンドライフの時代と比べるとメタバースを体験するための敷居は確実に低くなっています。
メタバースとVRの相性は抜群です。VRゴーグルをかぶると目の前に仮想空間が広がり、リアルの世界と変わらない体験をすることができます。
かつては何十万円もしたVRゴーグルですが、近年はMeta Quest2のような低価格で高性能なVRゴーグルも登場しています。
≫これからVRを始める人はMeta Quest2がおすすめの3つの理由
VRゴーグルは重くて利用しずらいと感じる人も多いかと思いますが、かつてショルダーフォンが携帯電話、スマホへと小型化・軽量化されたように、VRゴーグルも小型化・軽量化されていく可能性は高いです。
最終的には眼鏡やコンタクトレンズのサイズになるかもしれません。そうなればメタバースは一気に普及していくでしょう。
近年のコロナ禍によりモートワークが定着し、バーチャル空間で人とコミュニケーションをとることに対する抵抗感は薄まっています。
そのような状況の中で、物理的な接触を図らなくてもコミュニケーションがとれるメタバースに大きな注目が集まるようになりました。
メタバースをビジネスチャンスととらえて、世界中の大手企業がメタバース関連事業へと続々と参入しています。
これだけ多くの企業が参入している理由は、今後市場が伸びていくと予想されているから。
調査会社エマージェンリサーチ社によると、世界のメタバースの市場規模は2020年は470億ドル(約6.5兆円)だったのが、2028年には8290億ドル(約116兆円)まで成長すると予測しています。
※1ドル140円で換算
※参照元:エマージェンリサーチ社公式WEBサイト https://www.emergenresearch.com/industry-report/metaverse-market
日本ではソニーやスクウェア・エニックスがメタバースを成長産業ととらえて、サービスを強化していくと表明して話題となりました。
≫ソニー「メタバース」サービス強化へ ゲームなどの分野で
≫スクエニ、ブロックチェーンゲームThe Sandboxに出資
メタバースはゲームとの相性がすごくいいので、ゲーム大国である日本でもメタバースが根付く土台は整っています。
セカンドライフも大手企業が参入していたので、これだけでメタバースが絶対流行るとは言い切れませんが、世界中でメタバースへの期待が寄せられていることは分かります。
デジタルデータに唯一無二の資産性を持たせることができるNFTは、メタバースでの活用も進められています。
インターネット上のデジタルデータは簡単に複製が可能なので、資産価値はないものとして扱われてきましたが、ブロックチェーン技術を利用したNFTによって解決されます。
メタバース内で扱われるアバターやアイテム、建造物をNFT化することで資産価値を持たせることができます。そして、それらを仮想通貨によって取引可能にすることで、メタバース内でもリアルの世界と同じような経済活動が行われると期待されています。
メタバースが一過性のブームに終わらない理由を分かりやすく解説しています
AIの台頭により「メタバースブームは終わった」なんて声もよく聞かれますが、現在のAIブームも突然世の中に発生したわけではありません。
AIの研究は1950年代から行われていましたが、今まで何度もブームと冬の時代を繰り返してきました。
メタバースブームも一度や二度終ったからと言って、将来性がないと判断するのは早計です。
ここまで「メタバースがオワコンと思われる理由」と「メタバースはオワコンではないと思われる理由」を解説してきました。
もしあなたがメタバースに将来性を感じたのならば、メタバースが発展する未来に備えて具体的にやっておきたいことを4つ紹介します。
まずは実際に体験してみましょう。言葉では伝えきれない魅力や感動を、実際に体験することで理解することができます。
最近はスマホで手軽に体験できるメタバースプラットフォームも登場しています。
≫メタバースの始め方と必要なもの(おすすめサービス4選)
≫メタバースでできること5選(実体験メリット・デメリットも解説)
メタバースを投資の対象にしたい人は、仮想通貨やNFTに触れておくことをおすすめします。
なぜならメタバース空間の土地やアイテムを売買することで、実際に稼ぐことができるメタバースプラットフォームもあるからです。
具体的には、The Sandbox(ザ・サンドボックス)やDecentraland(ディセントラランド)のような、NFTとメタバースが結びついたプラットフォームがそれにあたります。
それらのサービスではメタバース空間の土地やアイテムを仮想通貨で売買することで収益を得る仕組みが確立されています。
過去にはDecentraland内の土地が2.7億円で売却されたこともあります。
仮想空間「ディセントラランド」の土地が過去最高の2.7億円で売却 pic.twitter.com/PQQzEqHgyN
— ロイター (@ReutersJapan) November 26, 2021
メタバースの土地でできることは色々あります
土地自体を他の人に売ったり貸したり、土地に建物を建ててイベントを開催して入場料や出展料をもらうなど、考え方次第で大きく稼げるポテンシャルを秘めています。
ただし、投資ですからリスクは伴います。購入した土地の価格が暴落したり0になる可能性もあります。誰も利用しなくなってメタバースのサービスが終了してしまったら価値は0円になってしまいます。
また、昨今のメタバースブームに便乗して
「これからはメタバースの時代だ。今のうちにメタバース内の土地を買って置けば将来絶対儲かる」
「メタバースを体験するには仮想通貨や取引所の口座開設が必要」
などと詐欺的な話を持ち掛ける人も少なくないので注意が必要です。
メタバースに興味がない人でも、仮想通貨自体も将来大きな値上がりが期待できるので、これを機会に始めて見るのもいいかもしれません。
≫【初心者向け】仮想通貨の最低限知っておきたい3つの基礎知識
≫【初心者向け】NFTとは?最低限知って起きたい基礎知識
≫【2025年に1BTC=1億円!?】仮想通貨で経済的自由を手に入れる5つのステップ(初心者向け)
メタバースは、将来成長が期待される産業です。成長産業には、通常、ビジネスチャンスが生まれる傾向があります。
米調査会社エマージェンリサーチ社によると、世界のメタバースの市場規模は2020年は470億ドル(約6.5兆円)だったのが、2028年には8290億ドル(約116兆円)まで成長すると予測しています。
※1ドル140円で換算
参照元:エマージェンリサーチ社公式WEBサイト https://www.emergenresearch.com/industry-report/metaverse-market
メタバースを「遊ぶ」だけなんてもったいない。メタバース黎明期の今のうちにスキルを身に着けておけば、将来大きなアドバンテージが得られます。
メタバースの世界を楽しむのにアバターは欠かせません。アバターはそれぞれのサービスでも用意されていますが、自分で好きなアバターを持ち込むこともできます。
最近はスマホでも簡単にアバターを作成できるツールがたくさん登場しています。
アバターはいわば自分の分身。自分だけのアバターを手に入れると愛着もひとしおです
≫メタバースのアバターどこで手に入れる?入手するための5つの方法
≫【無料】メタバースのアバター作成方法(おすすめ作成ツール4選)
以上、メタバースがオワコンと思われる理由と、オワコンではないと思われる理由を解説してきました。
メタバースはまだまだ黎明期。将来どうなるかは誰にも予想できませんが、セカンドライフの流行時とは明らかに違う風が吹ていると多くの方が感じてるかと思います。
少しでも興味を持っている方は、私と一緒にメタバースの世界へ足を踏み入れてはどうでしょうか?