VRに興味あるんだけど、今度発売されるPSVR2ってどうなの?
初心者にもおすすめできるの?
色々教えてほしい
VR初心者には正直おすすめしづらい(MetaQuest3の方がおすすめ)
ただ、すでにPS5を持っていてVRゲームを遊びたいなら買っても損はない。
2023年2月22日に発売された新型VRゴーグル「PlayStation VR2(PSVR2)」2016年のVRブームをけん引した初代PSVRの後継機ということで、既存のVRユーザーだけでなく、まだVRに触れたことがないゲームファンにも注目されているデバイスです。
これからVRに触れてみたいと思っている人は、買うべきか迷っている人もいるでしょう。そこで今回は、VRを始めたい人にPSVR2がおすすめできるのかを、私の個人的な意見を含めて様々な観点から解説します。
まずはPSVR2について簡単に説明します。
PSVR2は2023年2月22日にソニーからリリースされた新型VRゴーグルで、2016年に発売された初代PSVRの後継製品です。初代PSVRはリリース前から大きな注目を集め、VRブームのトリガーともなりました。PSVR2はその後継機ということで再び注目を集めています。
PSVR2はPS5(プレイステーション5)と接続することで使用することができます。
PSVR2の解像度は片目2000×2040で、初代の960×1080と比較すると大幅に向上。また、広い視野角と充実したフィードバック機能により、リアルなVR体験が楽しめます。初代のPS Cameraの設置が不要となり、USBケーブル一本でPS5と接続するだけで遊ぶことができるため利便性も向上しました。
PSVR2の価格は税込み74,980円ですがそれ単体では遊べないため、PS5を持っていない人は合わせて約13万円の初期費用がかかります。
結論から言うと
VR初心者には正直おすすめしづらいです。ただ、すでにPS5を持っていてPSVR2専用タイトルを遊びたいなら買っても損はないかと
VR初心者におすすめしづらい最大の理由は価格。74,980円は正直高いかなという印象です。さらにPS5とつなげないと遊べないため、PS5を持ってない人は合計で約13万円もかかってしまいます。
VRという未知の体験にいきなり13万円もの出費ができる人はなかなかいないでしょう。
とりあえずVRがどんなものかを体験したいならMetaQuest3(74,800円)の方が、コストパフォーマンス的にも圧倒的におすすめです。
MetaQuest3については以下の記事で詳しく解説しています
これからVRを始める人はMeta Quest3がおすすめの3つの理由
一口にVRといっても楽しみ方は人それぞれ。VRで何をしたいかによっておすすめ出来るか出来ないかが大きく変わります。
VRでできることは色々ありますが、PSVR2はゲーム以外の用途にはあまり向かなそうな感じです
VRはゲーム以外の用途も多く、VR動画(特にfanzaで配信されている成人向けVR動画)を楽しんでいるユーザーも多数います。そのためPSVR2でも期待している人は多いかと思いますが、発売段階ではDMM.com(fanza)アプリには非対応のようです。
ちなみにPS5ではDMM(fanza)アプリのPS5版がありますが、VRには対応していません。
成人向けVR動画は市場が大きく需要も高いのでいずれは対応するか思いますが、初代PSVRでもDMM.comアプリへの対応は発売から半年後でしたので、おそらくPSVR2でも発売時は対応せずしばらく待ってからの対応だと思います。
VR動画を見るだけならスタンドアローン型のMetaQuest3で十分事足ります。DMM.com(fanza)やYoutubeVRにも対応していますし、Wifi環境があればPCにつなげなくても視聴できます。
VRとメタバースの相性は抜群。PSVR2でもVRChatやバーチャルキャストなどのメタバースの世界を楽しみたいというユーザーもいるかと思いますが、残念ながら非対応。
初代PSVRでも対応しなかったので、PSVR2でも対応する可能性は低いかと思います。
MetaQuest2ならQuest版のVRChatやバーチャルキャストがあるのでPC不要で楽しめます。
VRはゲーム以外の需要も高いんだから、PSVR2もfanzaやVRChatに対応すれば売れるのでは?
と疑問に思う人もいるかもしれません。しかしPSVR2がこれらに消極的なのには理由があるようです。
家庭用ゲーム機はハードを安く売ってソフトで儲けるビジネスモデルです。ハードだけの売上ならわずかな黒字(もしくは赤字)で大した利益にはならないので、ソフトを多く売る必要があります。
VRはゲーム以外にも多くの用途(VR動画・VRSNS・Vtuber関連など)があるため、それらの分野にも手を伸ばすと自社のプラットフォームが使われにくくなり、十分な利益が生み出せなくなります。
実はMetaQuest2がその失敗をやっていました。
MetaQuest2は当初、37,180円という激安価格で売られていました。自社のプラットフォーム(Oculus Store)でアプリを販売して利益を生み出す予定で本体を赤字で販売していましたが、多くの人がVRChatなどの無料アプリを利用したため、思ったほどアプリが売れなかったそうです。
みんなが無料のVRchatとRecRoomばかり遊んでて有料アプリ買ってくれないからQuest2が値上げしたんだってカーマック御大が言ってる🤣
Carmack: Quest 2 Price Was Raised Because Free Metaverse Platforms VRChat & Rec Room Are More Popular Than Quest's Premium Gameshttps://t.co/FWSTsl0khF— DJRIO.eth @ REALITY (@djrio_vr) October 13, 2022
MetaQuest2は2022年8月に59,400円に大幅値上げ。値上げの理由は円安や製造コストの高騰と言われていましたが、自社のアプリが売れなかったという理由も大きかったようです。
このように有料アプリが売れないリスクがあるので、PSVR2は当面はVRゲームに興味がある層にしぼって販売する戦略をとっているのだと推測されます。
PSVR2には独占タイトル「グランツーリスモ7」「バイオハザードヴィレッジ」「Horizon Call of the Mountain」のほか「ビートセイバー」などの定番ゲームもリリース予定です。有機ELディスプレイにより、高品質なグラフィック表現が期待でき、豊富なフィードバック・アイトラッキング機能を生かしたゲームも楽しめそうです。
MetaQuest3でもPC接続すれば高品質なVRゲームが楽しめますが、普通のPCだとパワー不足で、高スペックなゲーミングPCが必要です。このため、最低でも15万円以上のミドルスペックが必要で、本体と合わせると20万円以上必要となります。
一方、PSVR2はPS5と合わせても13万円程度で、MetaQuest2より安価に機器を揃えられます。
PS5を既に持っている(または購入予定)かつ高品質なVRゲームを楽しみたい場合、PSVR2は買っても損はないと思います。
VR初心者には正直おすすめしづらいというのが私の感想です。
ただ、すでにPS5を持っていてVRゲームに興味があるのなら買っても損はないと言えます。発売と同時に30以上のタイトルがリリースされましたし、PS5自体がゲーム機なのでPSでヒットしたゲームのVR版に期待できます。